
子供の見守りにスクエア型のマイファーストフォン を考えているんだけど、新製品のS3c てどうかしら?

S3c はエントリーモデルだから、端末価格が安いのが一番の特長だね! 定価が1万円を切る(9,980円) のは、シリーズ初だよ! キッズ携帯と比べても買いやすい価格になったんじゃないかな!?

エントリーモデルってことは、上位モデルにあってS3c には無い機能があるってことよね?

そうだね。上位モデルのS3 やS3+ との大きな違いは、以下の通りだよ。この点が問題なければ、S3c はかなりお得だと思うよ! 詳しい違いは本文で解説していくね!
- ダークグレー1色のみ
- 専用のデータSIM(月額980円)しか使えない※ (SIMフリーではない)
- 心拍数モニターなし
※ S3c には、購入時に専用のSIMカード(データSIM) が内蔵されていて取り出せない仕様になっており、他社SIM は使えません。一方、S3 は専用SIMが付いてきますが、SIMフリーで他社のSIMに変更可能です(ただし、公式サイトのリスト からSIMを選ぶ必要あり)。S3+ は専用のeSIM(データSIM) しか使えません。

S3c とSIMフリーのモデルとの違いは月額かしら?

1つは月額だけど、他にもあるよ。おもな違いを以下の表にまとめてみたよ!
S3c | SIMフリーモデル※1 | |
---|---|---|
データSIM / 音声通話SIM | データSIM | 選択可 |
月額 | 980円 | 850円~※2 |
初期手数料 | なし | 約3,300~3,700円 |
キャンペーン | 初月無料 | おトクなキャンペーンを実施していることがある |
使えるSIMが限られるているから、SIMフリーの月額が特別お得ってわけでもないかな。初期手数料も地味に高いしね。ただし、格安SIMがキャンペーンをやっていることがあるから、事前に確認してみることをおすすめするよ!
※1 現在購入できるSIMフリーモデルは、myFirst Fone S3, R1c, R1s, R1
※2 公式サイト の対応SIM リストにあるSIM を選んだ場合

じゃあS3c で問題なさそうね。

1つだけ注意点があるよ! S3c は専用データSIM しか使えない(電話番号を持つことができない) から、キッズ携帯やキッズスマホの友達と電話ができないというデメリットがあるよ。スマートウォッチで友達と電話したい場合は「SIMフリー モデル + 音声通話SIM」を検討してね!
ども!カワエビです。X とインスタ もやっています。本記事へのコメント投稿もできますので、質問などある方は一番下のフォームからお気軽にどうぞ!
myFirst Fone S3c はS3(2023年モデル)、S3+(2024年モデル) をマイナーチェンジしたエントリーモデルです。基本デザインと性能は変更がないため、本記事では、おもにS3/S3+ との違いに着目してレビューしました。文字盤が四角形(スクエア) のキッズスマートウォッチを検討している人は、本記事を読んでS3c の購入を検討してみてください。なお、基本デザインと性能については、myFirst Fone S3 の実機レビュー で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
S3c とS3/S3+ 以外のスマートウォッチも検討したい人は、myFirst Fone シリーズはどれがおすすめ? という記事で丸いデザインのモデルも紹介しているので、あわせてご覧ください。また、キッズスマートウォッチおすすめ9選 では、ドコモのキッズケータイ コンパクトも含めて紹介しているので、参考にしてみてください。
S3c はシリーズ最安値の9,980円!
myFirst Fone S3c の評価結果まとめ
筆者の個人的な評価結果を以下の表にまとめました。ここだけ読んでもらえれば、ざっくりとS3c の良いところ、悪いところがわかると思います。
項目 | 評価 | コメント |
総合満足度 | (4.0 / 5.0) | 端末価格重視の人はこのモデルで決まり。見守り機能は十分で、バイブレーション機能を残した点も高評価。子供がデザインと色を気に入れば、最適な1本となりそう。 |
端末価格 | (5.0 / 5.0) | これまでR1c の14,800円(定価)が最安値だったが、そこから5,000円安い9,980円という驚きの価格設定。キッズ携帯と見守りGPSのシェアを奪おうというメーカーの気合を感じる。 |
月額 | (3.0 / 5.0) | 専用データSIMのみの仕様で、月額980円。キッズケータイとほぼ同等※ だが、見守りGPS と比較するとやや割高(ただし、スマートウォッチの方が多機能) |
デザイン | (3.5 / 5.0) | 上位モデル(S3/S3+) とデザインはほぼ同じ。グレー 1色しか選択肢がない点はマイナス。カラフルにしたい場合は、オプションのバンドで工夫ができる。 |
重さ | (4.0 / 5.0) | 実測50.5g で、標準~やや軽めの重さ。上位モデル比で約2グラム軽くなっているが、実感できるほどの違いは無し。 |
寸法 | (4.5 / 5.0) | 心拍センサがなくなり薄型化した。厚み14.7mm はシリーズ最薄。周りにぶつけそうな子にはおすすめ。幅は変更なく標準的。 |
ディスプレイ(文字盤) | (4.0 / 5.0) | 上位モデル(S3/S3+) から変更なし。最上位機種(R2)と比べると見劣りするが、十分キレイで楽しめる (参考:R1c のレビュー) |
充電・音楽取り込みケーブル | (3.0 / 5.0) | 上位モデルから変更なく、時計側はマグネット式、電源側はUSB type A。そろそろType C にすべきだと思う (参考:S3 のレビュー) |
見守り機能 | (4.0 / 5.0) | 上位モデルから変更なく、GPS、IP電話、ビデオ通話、チャット、SOS 機能があり、問題なし。 |
カメラ | (4.0 / 5.0) | 上位モデルと同じく200万画素で十分キレイ。ただし、スマホのような大きな画面で見ると、最上位モデルのR2(500万画素) に少し劣る。(参考:R2のレビュー) |
音楽再生 | (3.0 / 5.0) | 子どもは喜ぶ機能。ただし、音楽ファイル(MP3のみ対応) の入手と、PCを経由したデータ移動に手間がかかる。 時計にスピーカーも付いているが、別売りのワイヤレスイヤホンがあるとより楽しめる。 |
ゲーム | 採点無し | 賛否が分かれる機能のため、採点は無し。上位モデルと同様にゲームは無し。 |
活動量計 | (3.5 / 5.0) | 歩数により達成度バッジがもらえるのは一般的。また、2025年5月のアップデートで「キャロット」を集めてアバターや壁紙などの報酬がもらえるようになった。 上位モデルに付いている心拍数モニター機能は無いが、筆者はあまり必要性を感じたことは無い。 |
防水性能 | (3.0 / 5.0) | 防水等級はIPX8 で上位モデルと同じだが、公式サイトに「水没はNG」と書かれている。詳細は不明だが、プールで使えないので、この点は上位モデルに劣る。 |
スマートウォッチの操作性 | (3.5 / 5.0) | 上位モデル(S3/S3+) がクアッドコアなのに対してS3c はデュアルコアだが、比較しなければ気にならないレベル。 |
スマホの管理アプリの機能性・操作性 | (4.0 / 5.0) | 中国製スマートウォッチのアプリと比較すると、格段に使いやすい。ただし、S3c は、アプリ内で専用SIMの開通はできない(Webサイト上で登録が必要)。 |
電池の持ち | (4.0 / 5.0) | 電池容量は上位モデルと同じ650mAh。1日1回充電すれば、問題なし。 |
※キッズ携帯は各社基本料金539~550円ですが、GPSで子供の位置を探す場合、保護者一人当たり220~330円 かかります。つまり、保護者2人がGPSで位置検索を行う場合、月額1,000円前後となります。
Sシリーズ の詳細な違い(価格、スペック) を一覧表で比較してみた
Sシリーズ(S3c, S3+, S3) の価格と性能を以下の一覧表で比較しました。★★印は、見守りツールとして筆者が重要だと考えている項目です。また、優れている箇所を青く、注意すべき箇所を赤くハイライトしました。注記①~③については、表の下で解説しています。
項目 | S3c | S3+ | S3 |
---|---|---|---|
発売年 | 2025年 | 2024年 | 2023年 |
定価(税込) | 9,980円 | 24,800円 | 24,800円 |
キャンペーン価格(税込) ① | – | 22,320円 (10%オフ) | 22,320円 (10%オフ) |
対応するスマホの管理アプリ | myFirst Circle | myFirst Circle | myFirst Circle |
SIMの種類 | nanoSIM(取り出し不可) | eSIM | nanoSIM |
対応SIM | 専用データSIMのみ | 専用データSIMのみ | SIMフリー ② |
専用データSIM 基本料 (税込) | 980 円/月 | 月払い:980円 年払い:8,580円(715円/月) | 980 円/月 |
専用SIM 無料期間 | 1ヵ月 | 1ヵ月 | 1ヵ月 |
専用SIM開通方法 | 公式サイトで手続き | スマホのアプリ内で手続き | 公式サイトで手続き |
文字盤の形 | 四角(スクエア) | 四角(スクエア) | 四角(スクエア) |
ディスプレイサイズ | 1.4インチ | 1.4インチ | 1.4インチ |
ディスプレイ方式 | IPS | IPS | IPS |
ディスプレイ解像度 | 240×240 | 240×240 | 240×240 |
本体のカラー | 全1色 ダークグレー | 全2色 スペースブルー/ コットンキャンディー | 全2色 スペースブルー/ コットンキャンディー |
CPU(コアの数) | デュアル (2つ) | クアッド (4つ) | クアッド (4つ) |
メモリ | 1GB | 1GB | 1GB |
ストレージ | 8GB | 8GB | 8GB |
電池容量★★ | 650 mAh | 650 mAh | 650 mAh |
OS | Android 8.1 | Android 8.1 | Android 8.1 |
カメラ | 200万画素 | 200万画素 | 200万画素 |
音楽再生(MP3) | あり | あり | あり |
保存できる曲数 | 約1500曲 | 約1500曲 | 約1500曲 |
防水 | IPX8 (水没NG) | IPX8 (水深2m 最大1時間水泳可) | IPX8 (水深2m 最大1時間水泳可) |
心拍数モニター | なし | あり | あり |
バイブレーション ★★ | あり | あり | あり |
アニメーション壁紙 | あり | あり | あり |
カスタム壁紙 | あり | あり | あり |
ジェスチャー(手上げ点灯) 機能 | あり | あり | あり |
運動量計の達成度表示 | あり | あり | あり |
音声通話 ③ (音声通話SIM必須) | なし | なし | あり |
ビデオ通話 ★★ | あり | あり | あり |
IP電話 ★★ | あり | あり | あり |
チャット ★★ | あり | あり | あり |
グループチャット ★★ | あり | あり | あり |
GPSリアルタイム位置検索 ★★ | あり | あり | あり |
位置記録(追跡機能) ★★ | あり | あり | あり |
SOS通知 ★★ 周囲の音の録音 | あり | あり | あり |
子供用SNS Circle(サークル) | あり | あり | あり |
お友達追加 | あり | あり | あり |
セーフゾーン | あり | あり | あり |
マナーモード | あり | あり | あり |
専用シリコンケース | 別売り | 別売り | 別売り |
公式サイト | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
- キャンペーン価格について:購入前にLINE公式アカウント をお友達追加して、クーポンコードを入手するケースと、カートに入れると自動で割引価格になるケースがあります。なお、キャンペーンは頻繁に変更があるため、購入前に公式サイトの確認をお願いします
- SIMフリー(S3 の場合) について:メーカー推奨のSIMがあり複雑なので、myFirst Fone シリーズに使えるSIMの比較と選び方 をあわせてご覧ください
- 音声通話について:S3c とS3+ はデータSIMのみ(音声通話SIM非対応) なので、090/080/070 から始まる電話番号をもつことができません。S3は「音声通話SIM」を契約すれば、電話番号を持つことができます。
S3c はシリーズ最安値の9,980円!
デザインのレビュー | S3c はS3/S3+ からどこが変わった?
デザインについて、以下の3点について説明してきます。主に「S3c がS3/S3+ から変更された点」についてまとめていますが、一部、ドコモのキッズケータイコンパクト(SK-41D) とも比較しました。
- 外観の変更点:ダークグレー 1色になり、心拍数センサの突起がなくなった
- 重さの実測結果:50.5g になり、S3/S3+ よりやや軽くなった
- 寸法の実測結果:薄くなり身に着けやすくなった。幅はS3/S3+とかわらず標準的
外観の変更点:ダークグレー 1色になり、心拍数センサの突起がなくなった
S3c とS3/S3+ を4方向から撮影して、外観を比較しました。まず、正面です。

上の写真からわかるように、色以外のデザインの違いはありませんでした。S3c はエントリーモデルということもあり、「ダークグレー」1色のみです。本体・部品の在庫と、管理コストを減らす目的があると思われます。一方、S3+ とS3 はいずれも「スペースブルー」と「コットンキャンディ」の2色展開です。お子さんが、「ダークグレー」を気に入れば、S3c は非常にお得なモデルといえます。また、明るい色が好きな場合は、オプションの替えバンド※ に交換する手もあります。
※ ラバー系:全8色/1,780円、ナイロン系:全8色/2,800円
次に、背面の外観を比較しました。

S3c には心拍数モニター機能がなく、S3+ とS3 に有るセンサがついていません。このため、フラットなケースになっており、薄くすっきりとしたデザインになっています(厚みの寸法については後述)。
次に、左側面のデザインを比較しました。

S3c は専用のSIM(内蔵) のみの仕様なので、S3+同様、SIMカードのスロットがありません。このため、スッキリとしたデザインになっています。また、トレーを出し入れするための隙間がないため、防水性能的にもスロットレスの方が高いと考えられます(ただし、製品仕様には特にうたわれていない)。
最後に右側面の比較です。

S3c はS3+ と同様、2つのボタンの色が異なるデザインでした。これは、おそらくボタンの役割を覚えやすくするための配慮と思われます。ただし、S3c のボタンは「濃いグレー」と「薄いグレー」の配色なので、見分けやすさはS3+ と比べるとやや劣ると思います。
次に、実際に重さを計って比較した結果を紹介します。
重さの実測結果:50.5g で約2グラムほど軽量化されていた
S3c+とS3+、S3 の重さを実測して比較した結果を以下の図にまとめました。結果は、S3c が2.1~2.6g ほど軽い50.5g でした。おそらく、心拍数センサがなくなったこと、背面側のケースがやや小さくなったことが影響していると思われます。
50.5g はキッズスマートウォッチとしては標準的、あるいは、やや軽めであり、子供でも問題なくつけることができる重量だと思います。

寸法の実測結果:薄くなり身に着けやすくなった!
S3c と他のモデルの厚み※ を実測、比較して以下の図にまとめました。
※ 正面と背面の最も出っ張っているところを測定

S3c の厚みは14.7mmで、S3/S3+ よりも1mm 薄く、比較的薄型のR2(Rシリーズ最上位機種) と比較しても0.7mm 薄い結果でした。この結果から、S3c の厚み(心拍センサ込み) は、シリーズ最薄であることがわかりました。また、ドコモのキッズケータイコンパクト SK-41D と比較しても1mm 薄い結果でした。このS3c の薄さは、パッと見で違いが分かるほどではないですが、時計を周囲にぶつけそうなお子さんの場合には、やや有利(?) になると思います。
次に、ケースの幅の比較です。

S3c のケース幅は41.7mmで、S3/S3+ から変わっていないことがわかります。ドコモのキッズケータイコンパクト(保護ケース無し) とも同等であり、標準的なサイズといえます。一方で、Rシリーズはカメラが画面からはみ出るデザインなこともあり、約6mm 幅が大きくなっています。特に小さいお子さんの場合は、Sシリーズの方がコンパクトで使いやすいかもしれません。
S3c のメリット・デメリットのまとめ
筆者が考える、S3c の良い点を以下の箇条書きにまとめました。
myFirst Fone S3c のメリット
- とにかく本体価格が安い(9,980円)
- エントリーモデルだが、主要機能は全て使える
- 厚みが14.7mm になり、シリーズの中で最もコンパクト。小さな子供や、スマートウォッチを周りにぶつけてしまう子供に向いている
何といっても価格が安いのが最大のメリットです。以下にあげたデメリットが問題にならない人は、S3c を選ぶと非常にお得です。
myFirst Fone S3c のデメリット
- ダークグレー のみで、色の選択肢がない
- SIMフリーモデルではなく、専用データSIMのみなので、音声通話SIMを使えない。そのため、電話番号がなく、キッズ携帯やスマホの友達と電話できない
- 心拍数モニター機能がなく、人によっては活動量計として物足りない
- 防水性能はIPX8 だが、水没NGのためプールで使えない
- S3+ と違い、お得な年払いが選べない(8,580円/年、一月あたりに換算すると715円)
- S3+と違い、アプリ内でSIM 開通ができないため、少し手間が多い(公式サイトで開通作業が必要)
- 最上位モデルのS4、R2と比べるとディスプレイのキレイさやカメラ機能などが見劣りする
まとめ
myFirst Fone S3c はS3(2023年モデル)、S3+(2024年モデル) のマイナーチェンジモデルです。基本性能とデザインは変わらないため、本記事では「S3/S3+ からの変更点」にフォーカスしてレビューを行いました。おもな変更点は以下の通りです。
- 本体価格が安くなり1万円をきった(9,980円)
- カラーバリエーションがなくなり、ダークグレー 1色になった
- 心拍センサがなくなり、その分、薄型になった
- SIMフリーではなく、専用データSIMのみになった
「お子さんが色と形を気に入ってくれれば、S3c は非常にお得なキッズスマートウォッチ」というのが筆者の結論です。ただし、専用データSIM のみで電話番号を持つことができない点は注意が必要です。LINE のようにビデオ通話、IP電話、チャットが使えれば良いというご家庭は問題ありませんが、キッズ携帯やスマホの友達や、ガラケーの祖父母と電話したい場合には、「SIMフリーモデル + 音声通話モデル」を検討してみてください。
S3c はシリーズ最安値の9,980円!
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